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NeXT IMPRO THEATRE 第24回公演 その3

レポートその2からの続きです。
(その2は、こちらです。)

その3では、第2部に行われたインプロ・ミュージカル・アワードについて書きます。
こちらも、基本的に全て記憶を頼りに書いていますので、多少不正確な部分がありますが、ご了承下さい。

■第2部 インプロ・ミュージカル・アワード インプロチーム:imp

Xpotのメンバーによる、司会者と女性のプレゼンターが登場し、インプロ・ミュージカル・アワードにノミネートされた3つの作品を紹介する形式でスタート。
それぞれのミュージカル作品について、impのメンバーが演出家として登場し、タイトルカードから選ばれたタイトルを元に、その作品のストーリーについて語っていく。そして、ストーリーが決まったら、その作品の中で一番盛り上がるシーンの曲名を再びタイトルカードから選び、演出家役のプレイヤーは、その場面を細かく説明する。その後さらに、演出家以外のimpとXpotのメンバーが、説明された内容に合わせて、インプロ・ミュージカルでシーンを演じる。

それを3作品分上演し、演じられた作品の中から、観客が一番見たいと思う作品を拍手で選び、選ばれた作品が、その演じられたシーンも含め全編が上演される、という構成で行われた。

作品1 タイトル「ぜんまい時計トマト」 曲名「鼻緒が切れた時」

演出家/imp:飯野雅彦

かつての産業革命時代に、野菜を素材として機械を作る発明家たちがいた。その彼らが、トマトでできたぜんまい時計を発明していく、というストーリー。
「鼻緒が切れた時」は、発明家達の元に、日本からある科学者がやってきて、ふとしたはずみで下駄の鼻緒が切れ(笑)、川?に真っ逆さまに落ちそうになる、というシーンが場面が演じられた。

作品2 タイトル「ミッキーの休日」 曲名「橋本商店繁盛記」

演出家/imp:奥山奈緒美

ある人気キャラクターはみんなに向かっていつも笑顔だが、ある日、「世の中は全て楽しいことばかりじゃないんだ」という、過酷な現実を子供たちに見てもらおうと決意するストーリー。
「橋本商店繁盛記」は、その劇場のすぐ近くにある橋本商店のことで、子供向けのパンツを売っている店だった。その人気キャラクターの公演の陰謀で、子供たちは観劇中にたくさんジュースを飲まされ、お漏らしをする子供たちが続出する。高橋商店はそのことによって繁盛するのだが、実はそれも、公演の演出の1つであることを子供たちは知り、いかにショウが大人によって狡猾に作られているのか、という現実を思い知る、という場面。

作品3 タイトル「妥協兄弟」 曲名「みかん星人家庭を救う」

演出家/imp:入岡雅人

所沢、兄・弟という、普段から何事に対しても妥協をする、ダルダルな生活を送っている兄弟がどんどん成功していくというストーリー。
「みかん星人家庭を救う」は、そのダルダルな兄弟が買い物に行く途中で、地球に攻めてきたみかん星人たちを、ノリのいい曲をバックにうつろな表情(笑)で、「スウェイ、スウェイ」と歌いながら、次々とテキトーにかわす(笑)場面。

★観客によって選ばれたインプロ・ミュージカル・アワードの受賞作品

作品3 タイトル「妥協兄弟」 曲名「みかん星人家庭を救う」

田舎から出てきた所沢兄弟。普段から何でも妥協をしつづけながら生活していた。部屋も土足で、大家さんに怒られる始末。都会では、ごみの日などもキチキチ決まっていたりなど、二人はうんざりしてしまう。しかし、二人の妥協さ加減はそんなことをものともせず、スポーツ系の仕事がやりたい兄は、妥協につぐ妥協を重ね、なぜか靴屋へ就職する。そんな兄を、うらやましいとまで思う弟。兄は、都会のキチキチさ加減に徐々にもまれ、生活にハリを感じつつあった。
そこに、かねてより地球進行計画を立てていた、みかん星人たちが飛来し、(何となく歌の感じは最初と違っていたが)見事に、兄弟が買い物に行く途中にみかん星人たちをテキトーにかわす場面が再現された。
兄の仕事の話を聞いた弟は、テキトーながら自分のやりたい道を考え始める。兄曰く、「置き換えだ」。つまり、自分がやりたいことも妥協していくことで、最も自分に合っているモノに自然と置き換わり、それで成功していくのだ、ということであった。弟は、趣味にしていた写真から、兄の靴の会社でとりあえず、靴の写真を撮ることを始めた。ところが、弟は類まれな「靴写真家」としての才能をそこで開花させる。実は、みかん星人が飛来したその日、1つだけみかん星人が、弟の頭を直撃し、それで才能が開花されていたのであった。それを知った兄は、彼らを再び呼び寄せ、みかん星人が振る雨の中を歩き回った。
そうして、特大のみかん星人が彼の脳天を直撃し、その日から、所沢兄弟の、サクセスストーリーが始まっていくのであった。

所沢兄、弟を、それぞれimpの飯野雅彦、奥山奈緒美が演じたのだが、「妥協兄弟」という実にネガティブなキャラクターを演じていながら、基本的なストーリーラインは実にポジティブである、という展開が素晴らしかった。その「ポジティブな妥協」という一見相反する要素が全く同じところに共存している様が、コメディ的な面白さを発生させ、観ている側もその奇妙なポジティブさに引きつけられていったと思う。
シーンの途中の、みかん星人をうつろな表情でかわす場面は、残念ながら、最初に演じられたものとは異なるものになってしまったが、その少し前のみかん星人が地球に進行する場面でimpの入岡雅人が唄い上げた、即興の「みかん星人進行音頭」(?)が非常に上手く、劇場内を一気に盛り上げ、楽しませてくれた。

妥協、ポジティブ、サクセスストーリー、そしてみかん星人。
この作品の世界は、まだまだもっといろんなお話が生まれてきそうな、想像力をかきたてられる作品であった。

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